子育て×絵本〜「すてきなひとりぼっち」から考える、“ひとり”の価値〜

最近子どもがハマっている本

こんにちわ。

まだまだ暑さが続く毎日ですね。
我が家の子どもたちは元気いっぱいに兄弟げんかを繰り広げていますが、先日は体調を崩して学校を休む日もありました。

季節の変わり目、みなさんもどうぞ体調にはお気をつけください。


最近の絵本タイムで、子どもが「読んで!」とリクエストしてくるお気に入りの本があります。

 『すてきなひとりぼっち』(なかがわちひろ 作)

わたしも初めて読む絵本だったのですが、思いがけず心を動かされました。

物語の主人公は、学校でうまくなじめず、いつもひとりぼっちの男の子。
そんな彼が、ある出来事をきっかけにさまざまな大人と出会い、交流を重ねていきます。

そして最後には、“ひとりぼっち”であることを否定せず、むしろ自分にとって心地よい時間として受け止める姿が描かれます。

ひとりでいることって、悪いこと?

正直、読んでいて胸がぎゅっとなりました。
というのも、私自身も子どものころから(そして大人になってからも)人との関わりがあまり得意ではなく、「ひとりでいる時間」を多く過ごしてきたからです。

でも、ひとりになることで考えが整理されたり、気持ちが落ち着いたりすることもあります。
この絵本を読んで、「ひとりぼっち=悪いこと」とは限らないんだなと、改めて気づかされて、嬉しくなりました。


ちなみに、子どもはこの絵本のやさしいタッチの絵や、ところどころ出てくるクスッと笑える場面が大好き。
「今日も読んで〜」と、繰り返し持ってきます。

社会的なつながりの大切さ

作業療法士としての視点からも少しお話させてください。

高齢者のQOL(生活の質)に関する研究では、
「信頼できる人との関係」や「パートナーの存在」など、社会的なつながりが豊かな人ほど、QOLが高くなるとされています。

( Jing Liao, et al.: Structural and functional measures of social relationships and quality of life among older adults: does chronic disease status matter? Qual Life Res 25(1): 153-64, 2016. より引用)

特に、高齢期には仕事や子育てが終わり、社会的な接点が減って孤独を感じやすくなるため、人との“つながり”がとても大切になってくるのかもしれません。

ひとりを恐れない、でも人を大切にできる人へ

そんなことを考えながら、子どもにはこうなってほしいと思いました。

「人とのつながりを大切にできる人に」
でも同時に、「ひとりでいる時間にも安心できる人に」

社会の中で生きていくには、両方のバランスがとても大事なんだと、この絵本が改めて気づかせてくれました。


暑さが続く中、家で絵本を読む時間は、親にとっても子どもにとっても、大切な“心の休憩”ですね。

それでは、また。


※本記事に登場する絵本の内容は、あくまで筆者の読後の感想・要約です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました